巨大ベンチャーの軌跡

アッカを立ち上げた元官僚の起業家湯崎氏による立ち上げから退任までの過程が綴られている。すごい。

ただ彼のようにパッションありきで事業を成功させるために自分を1パーツとして扱い、社長になりたいとか、大金ほしいとかのエゴを押さえることで、事業を成功に導いたというのは他の起業家と異なり、なるほどなと思わせられた。さすがの分析にその考え方が合わさった結果の成功なのかもしれない。

インフラ事業というシロート/個人がやるにはぜんぜん想定できない事業をゼロから立ち上げたのはすごい。DSLという技術をスタンフォード留学時に知り、それに日本での規制緩和という情報が合わさって、これは来るという直感につながったのは運命的。ただそれを認識しているその他大勢の中で、それを念密に計画し、実際に実行に移したそのストーリーは至極論理に基づいている。

1個人で、自分とその会社に対して優位性を持たせてNTTコミュニケーションズとコバットと提携し、資金、リソースを集めたその能力/パッションはすごい。イグナイトというファンドが入ってて一緒に進めた的に書いてあったけど、まあその行動力はすごい。

こうすればインフラ事業をやるのも不可能ではないんだな。

巨大通信ベンチャーの軌跡 ブロードバンドをめぐる攻防

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